職場・施設形態

回復期リハビリテーション病院で働くPT・OT・STの仕事内容・単位数・給料・やりがい

更新日:2026/09/08 読了目安:約8分 執筆:ケアリーチ キャリアアドバイザー

回復期リハビリテーション病院で働く理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の仕事内容、1日の単位数の傾向、給料、やりがいとデメリット、求人の探し方をキャリアアドバイザーが解説。リハビリ職として最も求人が多い施設形態を理解できます。

回復期リハビリテーション病院は、PT・OT・STの求人が最も多く、多くの療法士が一度は経験する職場です。「1日18単位はきつい?」「急性期と比べて何が違う?」「回復期で長く働くと成長は止まる?」といった相談を受けることも多く、実態を知ったうえで選ぶことが満足度を大きく左右します。この記事では、回復期リハビリテーション病院の特徴、職種別の仕事内容と1日の流れ、給料の傾向、向いている人、求人の見極め方をまとめました。回復期を検討している方が、自分に合った病院を選ぶための判断材料にしてください。

回復期リハビリテーション病院の特徴と対象患者

回復期リハビリテーション病棟は、急性期の治療を終えた患者が、集中的なリハビリテーションを受けて自宅や社会への復帰を目指す病棟です。入院できる疾患と期間は制度で定められており、脳血管疾患や脊髄損傷、大腿骨頸部骨折、廃用症候群などが主な対象です。入院期間は疾患によって異なりますが、数週間から最長で半年近くに及ぶこともあり、急性期に比べてじっくりと患者に関われるのが最大の特徴です。

1日に提供できるリハビリの上限が決まっており、多くの患者に1日2〜3時間、365日体制でリハビリを提供します。療法士の配置基準も手厚く、病棟専従の療法士がチームを組んで担当するため、1つの病院に数十名から100名以上のPT・OT・STが在籍していることも珍しくありません。

対象患者の中心は高齢者ですが、若年の脳卒中や脊髄損傷の患者もおり、復職支援や自動車運転の再開評価など、社会復帰に踏み込んだ支援が求められる場面もあります。

回復期リハビリテーション病院で働くPT・OT・STの仕事内容

回復期では「機能回復」「ADLの自立」「退院後の生活の再構築」を三本柱として、職種ごとに役割を分担します。

職種主な業務
理学療法士起居・移乗・歩行の練習、装具の検討、筋力・バランス練習、自宅の段差や階段を想定した動作練習、退院前訪問での住環境評価
作業療法士食事・更衣・トイレ・入浴などADL練習、上肢機能・手指巧緻性の練習、高次脳機能障害へのアプローチ、家事や趣味活動の再獲得、福祉用具・住宅改修の提案
言語聴覚士失語症・構音障害・高次脳機能障害の評価と訓練、摂食嚥下訓練と食形態の調整、家族へのコミュニケーション方法の指導

これに加えて、病棟看護師や介護職と連携し、リハ室で獲得した動作を病棟生活に広げる「病棟ADL」の視点が重視されます。定期的なカンファレンスでは、患者・家族と目標を共有し、退院時期や退院先を検討します。退院前には自宅を訪問して段差や手すりを確認し、ケアマネジャーと在宅サービスを調整することもあります。

1日の流れと単位数の目安

  • 8:30 出勤、朝礼で病棟の情報共有、担当患者の当日予定を確認
  • 9:00〜12:00 午前の介入(患者1人あたり40〜60分を続けて担当することが多い)
  • 12:00〜13:00 昼休憩(食事場面の評価や嚥下訓練に入るSTは時間をずらすことも)
  • 13:00〜17:00 午後の介入、カンファレンス、家族指導、退院前訪問
  • 17:00〜17:30 記録、リハビリ実施計画書の作成

取得単位数は、傾向として1日18単位前後を目標としている病院が多く、なかには20単位以上を求める病院もあります。365日リハビリを提供するため、土日祝を含むシフト制で週休2日が一般的です。担当患者数は職種や病院によりますが、1人の療法士が6〜10名程度を継続して受け持つ形が多いようです。

アドバイザーのひとこと 回復期の求人で「18単位」と書かれていても、記録時間が勤務時間内に確保されているかどうかで負担感は別物になります。見学では療法士の退勤時刻と、記録が単位の合間に書けているかを見てください。単位数の高さだけで敬遠するより、時間の使い方が整っている病院かを見極めるほうが、長く続けられる職場選びにつながります。

回復期リハビリテーション病院の給料の傾向

回復期は療法士の人数が多く、給与テーブルが整備されている病院が多い一方で、個人の成果が給料に直結しにくい傾向があります。単位数に応じたインセンティブを設けている病院は一部にとどまり、基本給と賞与、住宅手当などの固定的な手当で構成されるのが一般的です。

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(2024年)によると理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士の平均年収は約430万円です。ケアリーチに掲載されている回復期リハビリテーション病院の求人248件を集計すると、平均月給は約24.5万円万円となっています。回復期は主任やリーダーなど役職のポストが比較的多く、経験を積んで管理職に上がることで年収を伸ばすルートが見えやすい職場でもあります。

回復期リハビリテーション病院に向いている人・メリット・デメリット

向いている人

  • 患者の変化を数週間〜数か月かけて見届けたい人
  • ADLや生活動作の分析が好きな人
  • 脳血管疾患や高次脳機能障害を深く学びたい人
  • 多職種で1人の患者を支えるチーム医療にやりがいを感じる人

メリット

  • 1人の患者に十分な時間をかけられ、介入の効果を実感しやすい
  • 療法士の人数が多く、先輩から学ぶ機会や症例検討の場が豊富
  • 脳血管・整形・廃用と疾患のバランスがよく、臨床の基礎が固まる

デメリット

  • 単位数の目標があり、日々の業務密度が高い
  • 土日祝のシフト勤務が基本で、完全な土日休みは取りにくい
  • 急性期に比べて全身管理や医学的リスクの経験は積みにくい

回復期リハビリテーション病院の求人の探し方

回復期リハビリテーション病院は療法士の採用人数が多く、新卒・中途ともに求人は年間を通じて出ています。選択肢が多いからこそ、次のような観点で比較することをおすすめします。

  1. 目標単位数と記録時間の扱い(単位の合間に記録できるか)
  2. 担当制の形(1人の患者を最後まで担当するか、チームで交代するか)
  3. 対象疾患の割合(脳血管中心か、整形・廃用が多いか)
  4. 退院前訪問や家族指導など、生活期を見据えた業務があるか
  5. 役職の昇進基準と、主任クラスの年収の目安

同じ回復期でも、脳血管疾患の割合が高い病院と、大腿骨骨折や廃用症候群が中心の病院では身につく経験が変わります。将来の方向性を踏まえて選んでください。

よくある質問

Q. 回復期リハビリテーション病院で1日18単位は本当に大変ですか?

慣れるまでは大変に感じる方が多いですが、記録の時間が確保されていれば無理のない範囲だという声も多くあります。大変さを左右するのは単位数そのものよりも、記録の効率化、担当患者の重症度、カンファレンスの頻度です。面接で「目標単位数に届かない月はどう扱われるか」を聞いてみると、病院の姿勢が分かります。

Q. 回復期に長くいると成長が止まると言われましたが本当ですか?

一概には言えません。回復期は脳血管疾患や高次脳機能障害、装具療法などを深く学べる場であり、認定資格の取得や学会発表につながる症例も多い職場です。ただし急性期のリスク管理や訪問での生活支援は経験しにくいため、キャリアの途中でほかの施設形態を経験することも選択肢の一つです。

Q. 回復期リハビリテーション病院は土日休みが取れますか?

365日リハビリを提供する病棟のため、完全な土日祝休みは難しいのが実情です。ただし月に数回は土日に休みを入れられる病院が多く、希望休の取りやすさは病院ごとに差があります。子育て中で土日の勤務が難しい場合は、面接時に希望休の運用を確認しておきましょう。

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タグ:回復期 理学療法士 作業療法士 言語聴覚士 単位数 給料 脳血管

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