PT・OT・STの転職準備は何から始める?やることの順番・スケジュール・おすすめ時期
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が転職を考えたときに最初にやること、3か月のスケジュール、求人が動く時期、担当患者の引き継ぎを見据えた退職時期の決め方を解説。勢いで辞めて後悔しないための準備の順番が分かります。
「単位のノルマがきつい」「このまま急性期にいていいのか分からない」「訪問に興味はあるけれど一人で回れるか不安」。リハビリ職の転職相談は、給料よりも働き方や分野のミスマッチから始まることが多い印象です。ただ、転職したい気持ちが強いときほど、順番を間違えると同じ悩みを次の職場でも繰り返しがちです。この記事では、PT・OT・STが転職を考えたときに最初にやること、全体のスケジュール、動きやすい時期を、キャリアアドバイザーの視点で整理します。読み終えたときに「今週やること」が決まっている状態を目指します。
PT・OT・STが転職を考えたら最初にやること
最初にやるのは求人検索ではなく、「何を変えたいのか」を言葉にする作業です。リハビリ職の場合、不満の正体が「職場」なのか「分野(急性期・回復期・生活期)」なのか「働き方」なのかで、探すべき求人がまったく変わります。
不満と希望を分けて書き出す
- 不満の例:1日の取得単位が多く記録が定時後になる、担当が多すぎて一人ひとりに向き合えない、勉強会が休日に入る、昇給がほぼない
- 希望の例:生活期でじっくり関わりたい、小児や訪問など新しい領域に挑戦したい、土日祝を休みたい、年収を上げたい
書き出すと「異動や上司への相談で解決すること」と「転職でしか解決しないこと」が分かれてきます。たとえば単位数の負担は、同じ法人内の回復期病棟や通所リハへの異動で軽くなることもあります。
譲れない条件を3つに絞る
希望をすべて満たす求人はまずありません。給与、休日、分野、通勤時間、教育体制、施設の雰囲気のうち、上位3つを決めておくと、求人票を見たときの迷いが減ります。「分野は変えたいが年収は下げたくない」のように、条件同士が引っ張り合うケースはアドバイザーに相談すると整理が早く進みます。
転職活動のスケジュールと全体像
リハビリ職の転職は、在職中に進める場合で3か月程度を見ておくと余裕があります。担当患者の引き継ぎがあるため、退職の申し出から実際の退職まで1〜2か月かかる職場が多く、逆算して動くのが基本です。
| 時期 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1か月目 | 転職理由の整理、条件の優先順位付け、情報収集 | 求人票で施設形態ごとの相場をつかむ |
| 2か月目 | 履歴書・職務経歴書の作成、応募、面接、見学 | 2〜3件を並行して比較する |
| 3か月目 | 内定、退職の申し出、担当患者の引き継ぎ | 就業規則の退職予告期間を確認 |
| 入職前 | 免許証の写し、健康診断、住まいの手配 | 有給消化の調整も早めに |
在職中と退職後、どちらで動くか
在職中は収入が途切れず条件交渉でも有利ですが、面接や見学の日程調整に工夫が必要です。退職後に活動すると時間は自由になる一方、ブランクが長引くと焦って条件を妥協しやすくなります。一般的には、在職中に内定を得てから退職する流れのほうが失敗が少ない傾向です。
アドバイザーのひとこと 「来月には辞めたい」と相談に来られる方には、まず2週間だけ情報収集の期間を取ることを勧めています。同じ悩みで転職した先輩がどの分野に移ったか、求人票の月給が単位ノルマ込みなのかを知るだけで、判断の軸が変わります。退職届を出してから来られると、選べる求人が狭まることが多く、もったいないと感じます。
リハビリ職の転職におすすめの時期
求人の数と競争のバランスには、ある程度の季節性があります。
求人が増えやすい時期
- 1〜3月:4月入職に向けた募集が最も多く、退職者の補充求人も出やすい
- 6〜7月:夏の賞与後の退職に伴う募集。秋入職に向けた求人が動き出す
- 9〜10月:下半期の体制づくりに向けた募集。年内に決めたい人が動く
避けたほうがよい時期と注意点
年末年始や大型連休の直前は選考が止まりやすく、4月直後は新人教育で現場が忙しいため、見学や面接を受けにくい病院があります。また、回復期病棟や通所リハは年度替わりで加算体制を見直すことがあり、募集の有無が急に変わることもあります。
賞与と退職金のタイミング
賞与の支給日直後に退職を申し出る人が多いのは合理的です。ただし「支給日に在籍していること」が支給条件になっている職場や、退職金の算定で勤続年数に区切りがある職場では、数か月の差で受け取れる金額が変わることがあります。就業規則は早めに確認しておきましょう。
転職準備で集めておきたい書類と情報
準備段階で以下を揃えておくと、応募から内定までがスムーズです。
- 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の免許証の写し(登録番号を書類に記入するため)
- 職歴の棚卸し(施設形態、病床数、担当疾患、1日の取得単位、担当患者数、加算算定への関与、後輩指導、委員会活動)
- 直近の給与明細と源泉徴収票(年収の把握と条件交渉の根拠)
- 現職の就業規則(退職予告期間、有給の扱い)
- 研修受講歴や認定資格の証明(協会の生涯学習制度の履修状況など)
- 証明写真(3か月以内のもの)
職歴の棚卸しは、職務経歴書と面接の土台になります。「いつからいつまで、どの病棟で、どんな疾患を、何単位くらい担当していたか」を時系列で書いておくだけで、書類作成がかなり楽になります。
情報収集と求人の比較で見るポイント
求人は、求人サイト、施設の採用ページ、ハローワーク、転職エージェントなど複数の経路から集められます。同じ施設でも経路によって掲載条件が少しずつ違うことがあるため、気になる求人は2つ以上の情報源で確認するのがおすすめです。
比較するときは月給の額面だけでなく、次の点を見てください。
- 基本給と手当の内訳(資格手当、住宅手当、訪問件数に応じた手当の有無)
- 1日の標準的な取得単位数と、記録・カンファレンスの時間が勤務時間内か
- 年間休日数、土日祝の扱い、勉強会が勤務時間内かどうか
- 賞与の実績(月数)と昇給の実績
- 中途入職者の割合、職種ごとの人数、教育担当の有無
条件がよすぎる求人には理由があることもあります。見学で1日の流れやリハ室の様子を確かめる時間を取ると、ミスマッチをかなり減らせます。
アドバイザーのひとこと 求人票の「残業ほぼなし」は、記録やカンファレンスを勤務時間内に組んでいるかで実態が変わります。見学のときに「日勤の方は何時ごろ帰られますか」「記録はいつ書かれていますか」と聞くと、現場の実情が見えてきます。
よくある質問
Q. 転職を考え始めてから内定まで、どのくらいかかりますか?
在職中に活動する場合、条件整理から内定までで1〜2か月、退職・入職までで1〜2か月、合計3か月前後が目安です。急げば1か月程度で決まることもありますが、比較検討の時間が短くなるため、譲れない条件を先に決めておくことが大切です。
Q. 経験2〜3年でも転職できますか?
可能です。ただし、急性期や回復期で3年程度の経験があると応募できる求人の幅が広がる傾向があります。1〜2年目で転職を考えている場合は、理由を整理したうえで、教育担当がいる職場や症例検討会が定期的にある職場を選ぶと定着しやすくなります。
Q. 希望条件はどこまで伝えていいですか?
譲れない条件は、応募時や面接ではっきり伝えて構いません。曖昧にしたまま入職すると「聞いていた単位数と違う」となりやすいためです。伝え方は「希望」として、優先順位を付けて丁寧にがマナーです。
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